Digital System Design
ディジタルシステム設計
情報システム工学科2年秋学期水曜3限
情報メディア工学科2年秋学期水曜3限
担当:磯 直行
実験・設計内容
携帯電話やカーナビゲーションシステム等は電子回路で設計され
ている.以前は人が一つ一つ電子回路を設計していたが,現在の電子回路は複
雑すぎて人間では設計することは難しい.それは,人間は非常に細
かい設計は苦手で,もし設計したとしても設計誤りが混入するためである.
設計誤りが混入すると電子回路は絶対に動かない.そのため,細か
い設計はコンピュータに任せて,人間は設計方針と動作チェックを
しっかり行なう電子回路設計CADを用いた設計が主流になりつつある.
回路を実現するハードウェアは,FPGA(Field Programmable Gate
Array)と呼ばれるソフトウェア的に回路接続を変更できるLSIである.
本講義では,実際に本格的なCADを用い具体的な電子回路を設計し,
「電子野球ゲーム」を製作する.
「電子野球ゲーム」が早く作成した人は「サッカーゲーム」,「ホッ
ケーゲーム」,「テニスゲーム」等へ応用しても良い.
テキスト
山際 伸一 著
改訂版FPGAボードで学ぶ論理回路設計
JAN9784789831505
改訂前の正誤情報
ライセンス取得
この項目は設計ツールQualtus2.2を使用する場合についての記述である。
Qualtus8以降を使用する時はライセンス取得は不要なので、この項目は無視して良い。
設計ツールは無料で使用できるが、あらかじめライセンスを取得しパソコンに登録しなければならない。
- アルテラ社へのリンク(ライセンス取得)
- 上記Webサイトを表示します。
- 「ライセンス申請」から「QuartusII Web エディション・ソフトウェアライセンス」を選択します。
- ゲストログイン画面で、必要事項をすべて英語(アルファベット)で入力します(入力例があります)。
Eメールは、今すぐ添付ファイルが受けとれる「[email protected]」形式のアドレスとすること。
- 「リクエストを送信」をクリックする。
- あらかじめ調べておいたNIC IDを入力する。(NIC IDの取得方法はこちらを参照)
- 電子メールの添付書類で届いたライセンスファイルをコンピュータ演習室、ガーデン等で取得し、Hドライブに保存する。
- 「コンピュータ演習室のホームディレクトリ(Hドライブ)への読み書きアクセス方法」を参考にして、ライセンスファイルをハードウェア実験室のパソコンへコピー(置き場所とファイル名は「C:\quartus\license.dat」とせよ)
- QuartusIIを起動してライセンスファイルの場所を設定してライセンス登録完了。
パソコンへのライセンスの登録方法は、実験指導書に従って行なうこと。
他にもライセンスの設定も参考にすると良い。
実験について
- はじめのうちは、携帯電話やカーナビゲーションシステム等のディジタルシステムの設計について講義を行なうとともに、設計ツールの準備を行なう。
- 設計ツールの準備ができたら、早速「電子野球ゲーム」の設計を開始する。
- 途中でつまづくことが何度もあるが、あきらめずに完成を目指す。
つまづく原因は圧倒的にケアレスミスである。時間がかかるかもしれないが自分で誤りを探すこと。
「もの作り」はこの誤りを探す間に多くの知識を得ることが大変重要で、これを特に評価する。
(場合によっては、原因がどうしてもわからず、もう一度はじめから入力したら動いたという、原因究明をせず解決する場合もある。時間(納期)の調整を行なうのも「もの作り」の基本である。
- 完成したら、教員の動作チェックを受けること。
- 回路の改造を行ない、機能追加や他のゲーム作成へ応用する。
(改造の方針が決まったら、時間内に実現可能かどうかを一度教員に確認すること)
- 「電子野球ゲーム」の改造
(ルーレットの速さの調整、ヒット率の調整、延長戦対応、消える魔球?機能の追加等)
- 「サッカーゲーム」,「ホッケーゲーム」,「テニスゲーム」等への応用
(状態遷移図等からすべて設計変更しなければなりませんが、限られた資源(LEDやボタン)を有効に使って実現してください。)
- その他の改造(上記の他にも改造・機能追加を試みて下さい)
VHDL言語に関する書籍を教室前部に置いておきますので、改造・機能追加の際に参考にしてください。
レポート
作成した「電子野球ゲーム」について,次の内容を報告せよ.
- 野球ゲーム設計に手順(ドキュメント)
どのようにして野球ゲームを設計したか.野球ゲームの内容と
いうよりも,世の中で使われている電子機器の回路がどのよう
な手順で設計されているか、以前までの設計手法と現在の設計手法に
ついて比較しながら説明せよ.
- 追加機能等について
野球ゲームと同様に、追加した機能についても詳細に手順とその結果を報告せよ。
うまく動かなかった場合でも、そのうちのどこまでの部分は動作して、どうして動かなかったのか
を詳細に報告すること。
- FPGAボード設計体験の感想
具体的な設計を体験してみて思ったことや,来年度以降の講義
(実験)を行なう際に変更した方が良いと思ったことを自由に
記述せよ.(内容について減点することはない.自由に書いて
良い)
提出〆切日:2012年1月25日(水)(厳守)
提出場所:11号館地階ハードウェア実習室前レポート提出箱
2006.12.15.
2011.09.19.(最終更新)
fmiso at sist.chukyo-u.ac.jp