中京大学電気電子工学科
電気電子工学実験3「ディジタルシステム設計実験」
2023年度は対面による実験を行います。
実験手順
実験手順は下記の通りです。
MaNaBoの「電気電子工学実験3」→「ディジタルシステム設計実験」内の記述も参考にしてください。
実験開始前
MaNaBoに掲載された実験指導書等を必要に応じてダウンロードするなどして事前予習してください。
実験を開始する前に予習することは実験時間短縮・実験内容理解に大いに役立ちます。
実験指導書(必須:実験の概要と設計に必要な情報が記載されています)
テキスト(必須:この内容に従って実験を進めます)
応用実験を行うための資料(必要に応じて下記を使用してください)
DE0マニュアル(ピン接続関係のみ抜粋)
DE0回路図(改造するときに必要になります)
DE0引き出しケーブル接続信号線対応図(改造するときに必要になります)
DE0初期状態ファイル一式(最初の状態に戻すためのファイル一式)
事前にFPGA開発ツール「QuartusII 13.0 Service Pack 1 Web edition」をインストールしておくとすぐに実験を開始することができます。
インストール方法はMaNaBoを参照してください
実験開始日に、実験機材の割り当て行います。
実験初日に実験機材が割り当てられたら内容物をすぐに確認してください。もし不足物品等があったときはすぐに教員に連絡してください。
機材返却時に困ることがないように、最初の梱包状態を写真を撮るなど記録しておくことをお勧めします。
実験期間中(3週目まで)
毎回、実験説明を受けてください
実験日(金曜日14時55分から)に毎回実験説明を行います。
目の前にパソコンと動作確認を終えた実験機材を置いた状態で講義を受けます。
説明が終ったら各自で実験を開始・継続してください。
講義時間中(18時10分まで)に質問等がある場合は直接教員に問合せてください。
毎回の実験終了後報告をMaNaBoから行ってください(当日の23時59分まで)。
実験指導書に従い、まず「基本実験」を行います。
テキスト前半に記載された「FPGAとその開発手順」の理解
(2年次秋学期必修科目「ディジタル回路とHDL」で学習済みの内容ですが、より大きなシステム(野球ゲーム)を作成ためにもう一度確認してください)
注意:テキストの斜め読み(途中抜かして読むこと)は絶対にやめてください。ほとんどがソースファイル記述なので実質のページ数は少ないので読み切ってください。そうしないと多くの場合目的の回路が完成することはありません。
理解ができたら、テキストの記述に従って、開発の練習と製作する野球ゲームの部品(モジュール)の作成を進めます。
(この実験で最も大切なことは「
途中抜を抜かすなど部品を適当に作ると、その部品を多数組合せて作られる大きなシステムはもっと適当になり、決して動作しない
」ことを念頭に、部品(モジュール)作成を手順通りに抜かさず進めることです。日本人は1つの部品を忠実に高精度に作り、それを組合せてより高度な製品を作りあげてきた「
Made in JAPAN
」の意味がわかることが今回の実験の目的の1つです)
注意:異なる回路を設計するとき(別のプロジェクトを作るとき)は,同じフォルダを使いまわさず,毎回新しくフォルダを作成してください. 知らないうちに回路が混在してしまい動作しないことがあります.他のプロジェクトから回路ファイルを流用するときはファイルコピーしてそのフォルダの中に入れます)
practice1:LEDの点灯と消灯
practice2:複数のLEDでバイナリ値を表示する
practice3:7セグメントLEDに16進数を表示する
practice4:7セグメントLEDに表示する数字を変化させる
practice5:スイッチのON/OFFに合わせてLEDを点灯/消灯する
practice6:ルーレットを作る
practice7:スロットマシンを作る
基本の野球ゲームの製作と完成
テキストの記述に従い、野球ゲームの仕様を確認した後、1つの再利用可能パッケージ・ファイル、9つの設計ファイル、そして1つのプロジェクトファイルを作成し、基本の野球ゲームをFPGA上で動作させます。
(作成順はテキストに従ってください)
野球ゲームの仕様の確認
まず、これから作成する各モジュールの位置づけと関係を確認します
今後使用する再利用可能パッケージ設計ファイルを作成します
再利用可能パッケージ・モジュール(baseball_pkg.vhg)
野球ゲーム動作に必要な9つの設計ファイルを作成します
得点/出塁状態管理モジュールbaseball_led_out.vhg)
ルーレット状態出力モジュール(batter_led_dec.vhg)
アウト・カウント管理モジュールoutcount.vhg)
ルーレット管理モジュール(batting.vhg)
ルーレットの出目パルス発生モジュール(batlatch.vhg)
出塁状態管理モジュール(base.vhg)
加点パルス発生モジュール(score.vhg)
クロック分周モジュール(clk_div.vhg)
トップ・モジュール(baseball_top.vhg)
上記設計ファイルを1つのフォルダ(baseball)に收めます
プロジェクトファイル(baseball_top.qpf)を作成して上記設計ファイルを登録し、コンパイルします
発生したコンパイルエラーをみて、入力誤りを修正していきます
(時間がかかるのでじゅうぶんな時間を確保すること)
基本の野球ゲームの動作確認
すべてのLEDやボタンが動作し、所望の野球ゲームとして動作するかどうかを確認します
基本実験が終ったら「応用実験」(野球ゲームの改造)を行います。
応用実験は基本実験が終った人のみ行ってください。動かない基本野球ゲームに機能を追加しても動作しないどころか、不具合がどこにあるかプロでも発見することすらできません。これを理解することが今回の実験のもう1つの目的です。
実験指導書に記載されている基本的な改造(基本的な機能改良)
改造その1:ルーレットのLED表示の変更
改造その2:ルーレットのスピード変更
改造その3:電源を切っても回路を忘れずに記憶
======ここまでは、全員がおよそ2週目までに実験を完了してください。======
======本実験の最低限の目標はここです。完成すると達成感を味わえます!======
======できるだけ早く目標を達成し、次に説明する改造へ進んでください(最低点から加点されます)。======
自由な発想にもとづく改造(さらなる機能改造)
テキスト後半に書かれた機能拡張のヒント等を参考に、独自に野球ゲームを改造します。
改造案に悩むときは、教員に相談してください。適切な改造候補を提供します。
改造の内容に応じて最低点から加点します。自由な発想でいろいろ試してみましょう。
改造に時間がかかるときは相談によりレポート提出期限を延長します。教員に申し出てください。
まず、テキストの図4-1を例にして改造案とそのための記述上の改造場所等(概略で良い)を複数(2〜3、できればそれ以上)列挙してください
改造案を教員に簡単に説明してください。実験期間中に実現できそうかどうかのアドバイスを行います。
教員と確認した改造案を野球ゲームに組み込んでいきます。(動作した最新の改造状態の設計データは必ず保存しておいてください。できれば複数保存しておくと安全です)
実験期間最終日(4週目)
最終的に動作する状態で「DE0」FPGAボードに回路を書き込む
各自の実験機器について動作確認するので、実験で最終的に動作した回路を応用実験(改造その3)で行った手順でDE0ボードに回路を記憶させてください。
DE0ボードで最終的な動作を確認する
応用実験(改造その3)に従って、スイッチを入れなおしても動作するように回路を記憶させる
一度スイッチを切って、再び入れても最終的な動作をするか確認する
スイッチを切る
一人5分程度の発表を行います
(事前準備としてパワーポイント等を使用してもよい)
改造内容を説明します(基本実験については説明不要)
改造するにあたり苦労したこと・うまくいかなかったこと等を説明します
実際に改造した回路を動作させます
改造にあたっての感想を述べます
参加者からの質問等に応えます
実験機材の返却
DE0ボード(スイッチを入れなおしても改造された状態のまま)、USBケーブル(結束バンドを含む)など実験機材を受け取ったときと同じ状態に戻し、指定の箱にいれる
教員のチェックを受けたうえで実験機材を返却する
レポート表紙を受け取ります
レポートの作成
すべての実験終了後、受け取ったレポート表紙をつけてレポートを作成します
レポートに記載する内容は教員の指示に従ってください
発表時の内容に沿って応用実験以降の改造部分についてのみ報告してください(基本実験についての報告は全員同じ内容なので報告不要です)
レポートの提出
実験終了1週間後(金曜日の12時10分)までにレポートを指定場所に提出します。
期限厳守です(さらに改造をしたい人については事前申し出により実験期間・レポート提出期限を延長します)
実験で困ったときには
実験がうまく進まないとき、うまく動作しないときは、次のようにしてください。
実験時間中(金曜日14時55分〜18時10分)
直接教員に質問等することができます。教員を呼んでください。
実験時間以外
MaNaBoのフォーラムに質問を書き込んでください。学生同士で互いに教え合って解決することに期待します(教員も参加することがあります)
緊急性がある場合には、フォーラムに書き込んだことをメールで教員まで教えてください
注意事項
実験機材返却時に渡した表紙を使用してレポートを作成してください。
レポートの提出期限延長を認めるのはさらなる応用実験をするときのみです。基本実験・応用実験のための期限延長は行いません。 もし基本実験・応用実験が途中であってもその時点までのレポートを作成してください。
実験指導書・テキスト
実験指導書,テキスト等はMaNaBoからダウンロードしてください。
2017.06.02.
2023.05.11.
中京大学電気電子工学科